針葉樹と広葉樹の違い、なぜ植林はカラマツか?

針葉樹と広葉樹の違い、なぜ植林はカラマツか?立木買取

林業経営は山林で植林し木を育成して伐採し丸太を生産して販売することです。

農家と同じく収穫物の立木を効率良く丸太として生産しなければなりません。

そのためには収穫期間が大切で立木の”生長速度”を考える事になります。

木は樹種により生長スピードが変わります。

生長が遅い広葉樹

北海道の広葉樹は、ミズナラやシラカバが代表的で有名ですよね。

立木は大きく分けて針葉樹と広葉樹の二つがあります。

北海道の広葉樹は、ミズナラやシラカバが代表的で有名ですよね。

秋の紅葉が美しいイタヤカエデ、野球バット原料のアオダモ、突板の高級材の真樺(マカバ)など、多くの樹種があります。

広葉樹は多くの樹種で成長スピードが遅く、伐採に適した生長がストップする時期までに長い年月がかかります。

生長が止まるまでに100年以上も…

生長が遅い広葉樹は伐採適期に到達までに樹齢100年以上も珍しくなく、中には200年以上かかる樹種もあるそうです。

年輪が狭くて多く硬い木は丸太価値も高く、単位体積当たりの価格も針葉樹より高価になります。

あまりに長い成長速度のため、営利目的の林業家が積極的に広葉樹を選んで植林することは稀です。

生長が早い広葉樹もある

河川付近に生息するヤナギやシラカバ、外来種のユーカリなどは広葉樹でも成長スピードは速いです。

しかし、日本国内においてそれらの高付加価値が付いた使用用途はほとんど無く、価格は安く取引され価値が低い丸太となります。

なので、林業経営する上でヤナギを積極的に植林することはほぼありません。

植林は針葉樹が主流

北海道では、カラマツ、トドマツ、エゾマツなどが代表的な針葉樹
生長のスピードが早いカラマツ

一方、ほとんどの針葉樹は生長のスピードが早いのが特徴です。

日本では多種の樹種が自生していますが、江戸時代から人工的に植林されてきて結果的に針葉樹が丸太生産効率が良いと判断されてきたのでしょう。

本州ではスギ、ヒノキで北海道はカラマツ、トドマツ、エゾマツなどが代表的です。

35年で主伐することも

樹種、植林場所、苗木の種類にもよりますが、十勝のカラマツは35年で主伐されることもあります。

北海道のマツ類は建築用材やパレット梱包材、おが粉材、製紙原料パルプ材などが主な使用用途です。

日本国内では昔から物資調達を克服するために、針葉樹のスギやマツ類の伐採、植林、研究をしてきました。

成長速度だけではない理由も…

確かに成長スピードは丸太出荷する上で大事なことですが、丸太生産の植林で針葉樹が選ばれる理由は他にもあります。

一般的に広葉樹は枝が太く多く、横に広がる樹種が多く、針葉樹は細い枝が少なめでまっすぐ上空目指して成長する特徴があります。

枝払いが少ない伐採作業は効率が良く、1本の立木が長い方が作業の効率が高まります。

昔は機械力も少なく人力なので、特に伐採作業効率が良い針葉樹が好まれました。

木材でも使用用途が違う

安価な針葉樹は、柱や壁などの住宅構造材や梱包材やパレット材として使用されます。

単位体積当たりの丸太価格が2倍以上高価な広葉樹は、主に住宅内装仕上げ材や家具材として使用されます。

生長が遅いので年輪幅が狭く硬い木材で、木目が美しい樹種が多く愛好者からも高く評価されるのも理由の一つです。

一方で安価な針葉樹は一般的に柱や壁などの住宅構造材や梱包材やパレット材として使用されます。

軽くて加工が簡単で単位重量あたりの圧縮、引っ張り強度が鉄の2倍以上あり、物流資材として欠かせない物資です。

針葉樹は製品になってからの使用が短期で消耗品として利用されることが多いです。

広葉樹と針葉樹は、同じ木材でも使用される用途目的が大きく違います。

経済林では広葉樹を植林しない

林業の山林経営は農作物や魚の養殖、畜産と同様で最低限の利益が求められます。

収穫のサイクル、収穫時の丸太価格、生産費用を考慮して事業計画を立てなければなりません。

30年以上の長期にわたりますので収穫時の経済環境が予想しにくく、さらに風倒木、土砂崩れ、虫害、山火事のリスクがあります。

できるだけ短期間に収穫したいのはリスクマネジメントの視点からもうなづけます。

良質樹種が多い北海道でも植林はマツ類

過去20年ほど振り返って高値安定しているのは北海道産ミズナラで、ウイスキー樽材料や高級建材として取引されてます。

生長まで100年以上かかり、樹齢500年以上もあるミズナラ等の広葉樹を植林する林業者は稀です。

営利を目的としていない法人個人所有林や公有林に植林されることがほとんどです。

北海道で山林経営されている方のほとんどはマツ類の針葉樹を植林します。

民間には100年以上の事業計画をたてられる方は少なく、これだけ長い期間を計画的に育林できるのは国や自治体しかできないと思います。

ミズナラの山林経営も考えてみてほしいものです。

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