所有者だからわかる、ソロキャンプ用山林購入の注意点

所有者だからわかる、ソロキャンプ用山林購入の注意点立木買取

ソロキャンプやグループキャンプが流行して、趣味の延長として山林を個人所有する人が増えてます。

当社は社有林を所有してますが、山林を所有する者として考えておかなければならないことがあります。

山林は売買価格も安価で固定資産税も安く手軽に購入できます。

しかし、同時に所有者としての責任が法的に問われることもあり、念頭に入れておく必要があります。

山林の周辺の所有者調査

都市計画区域外が多い山林は、市街地と異なり土地売買が頻繁ではなく、所有者や占有者などの権利関係がわからないことも多いです。

境界がわからない

山林には宅地のような境界杭は、まずありません。

山林には宅地のような境界杭は、まず存在しないと思ってください。

林業を営む方はご存じですが、境界杭の代わりに周囲と異なる目立つ木を植えていることが多いです。

ほとんどがマツの林に、境界の目印に桜を転々と植えたりするのです。

先人たちは、その目印を頼りに隣地と話し合って伐採して、トラブルを回避していたのです。

隣地が国有林や市町村所有の山林、大企業の社有林だと境界が判明している可能性が高く、境界のトラブルがおきにくい山林と言えます。

隣地所有者がわからない

境界どころか、隣地の所有者が誰なのかわからないこともよくあります。

空き家問題でも話題になりますが、相続によって大人数の共有所有になってしまっていることも考えられます。

所有者がわからない民有林は、ほとんど登記していません。

隣地所有者が不明な山林は購入した後、将来トラブルになることが予想され、買主としては大変リスクが高い取引となります。

占有者がいる

まったく知らない占有者がその山林に居住していることもあり、すでに土地の所有権の取得時効が成立要件を満たしている可能性もあり得ます。(民法162条1、2項)

勝手に畑や道路が作られていることもあり、必ず、現地を見て確認しなければなりません。

道路の所有者は?管理方法は?

林道は一般道と違い、誰でも使える公共のモノとは限らず、私道だったり、特定の者の専用道路だったり、共同管理だったりします。
林道は私道も多く勝手に使って良い道路なのかはわかりません。

林道は一般道と違い、誰でも使える公共のモノとは限らず、私道だったり、特定の者の専用道路だったり、共同管理だったりするのです。

近年の豪雨や強風による倒木などの災害で、突然道路が使用できなくなることも想定され、その時には復旧作業するわけですが、緊急の時を除き道路所有者の許可なく勝手に作業することはできません。

道路が使えないとたどり着けないため山林の価値は下がり、道路新設するのには莫大な費用がかかることがあります。

山林を買おうとするときは、道路の所有者と管理の要件を把握する必要があります。

山林を所有するリスク

ソロキャンプをしようと山林を買ったものの、所有してからも想定外の事態が発生し、問題に悩むこともあります。

考えられる山林所有のリスクについて紹介します。

不法投棄

山林の身近な問題は不法投棄です。

私たちは実際に山林所有している者にとって、もっとも身近な問題は不法投棄です。

ゴミの廃棄処分の有料化に伴い、人里離れた山林に深夜に投棄する人が絶えないのです。

家庭用や事業用に限らず、時にはバイクや農機重機も捨てられます。

不法投棄は犯罪ですが、投棄されたゴミの処分は最終的に山林所有者の責任になります。

山火事

山火事は広範囲に損害を引き起こし莫大な損失となります。

山林所有していると、林業災害防止の団体や消防から山火事防止の活動参加や注意について頻繁に指導を受けます。

山火事は発生すると広範囲に損害を引き起こし、個人には手に負えない莫大な損失となります。

キャンプの直火や不始末が原因となることも多く、山林所有者としての責任が重くのしかかります。

水質汚染

水質の悪化は広域的に悪影響を及ぼします。

山林を流れる川や池沼の水面は、原則的に公的所有で個人所有が許されていることが少ないです。

一定の山林土地所有者の利用は許容されてますが、下水や雑排水の排水による水質悪化は許されていません。

水質の悪化は水生物の死滅にもつながり、広域的に悪影響を及ぼしますので、所有している山林内の川だからといって、勝手に取水排水は許されていません。

自治体の法令、ルールを確認して下さい。

山林でも騒音注意

山林を取り巻く地域は、住民が少なく静かな環境です。

特に夕方以降は静かなので、山林内で音楽をかけたり大声で騒ぐと意外に遠くまで響くものです。

山里での近隣トラブルは、都会以上に深刻な問題となります。

「山林内なら大騒ぎできる」というのは誤りと理解してください。

山林内道路の維持

所有する山林内の土砂災害や風倒木処理は自己責任で、放置しておくと他者に被害が及ぶこともあります。

原則的には民有地なので管理責任は所有者にあり、自分の責任で解決しなければなりません。

大規模な災害に見舞われた時は、公的な補助もあるので、近隣の方とも情報を共有したいところです。

自分のヤマでも規制があることも…

鳥獣保護や希少生物が生息する山林は、環境当局から規制がかけられていることがあります。

産卵繁殖時期や害獣駆除などで、自分の所有する山にも入れないことがあります。

地形を変えたり林道新設、伐採が制限されていることもあるので、事前に自治体に確認すべきです。

相談するには…

なかなかハードルが高い山林購入について、どこに相談すればいいのかわからないと思います。

不動産屋さんは、売買価格が安くてリスクがある山林の媒介をしたくないので消極的です。

なので、まずは公的機関から情報収集するのが正解です。

市町村役場

山林とはいえ土地売買なので、その土地が属する市町村役場が最初の入り口として考えましょう。

地域差はありますが、山林の詳細な情報を持ち、市町村林を管理している場合もあります。

水源近くには上下水道があったり、林道を市町村で整備管理していることもあります。

「詳しいことは森林組合へ…」などと言われることが多いので、担当してくれた方の名前を控えておき、そちらへ向かいましょう。

森林組合

山林の管理はお金がかかりますが、国や地域の補助が使えることがあります。

その時の窓口になるのが大体地域の森林組合で、山林所有者になるなら一度は訪ねておいた方が良いでしょう。

鳥獣保護や害獣対策、水源や道路管理の決まりなどを教えてくれることもあります。

また、隣地の情報や詳しい山林図面を取得できることがあります。

隣地や周辺の所有者

新鮮で活きた情報を得ることができるのは、購入を考えている周辺の土地山林所有者に聞くことです。

実際に買うことを検討していることを正直に話し、災害や天気のことなどの話から尋ねていけば、その地域の特性や風習など、役所でも知らないことを教えてくれたりします。

気難しい人や意地悪な人がいれば、聞いたことでそのことが分かっただけでも価値がありますよね。

まとめ

山林の現場を見ていると、長年放置されていた山林が荒れ果て、先人の開拓や植林の投資が実を結ばない現状には残念な気持ちになります。

近年のソロキャンプブームの延長で山林所有者が増加することで、民有林としての機能や役割も考えていただき、国土有効利用につながれば将来世代の財産にもなりえます。

当社は営利目的の林業事業者として、キャンプ目的の山林所有を考える方に知っていただきたいことをわかりやすくまとめました。

山林を買った方や検討している方には紹介したこともふまえて、積極的に山林所有に関わってほしいですね。

山林所有者が考えるべき立木のリスク

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