雪国で不動産物件を探すときは?

雪国で不動産物件を探すときはどんなことに注目したらいいのでしょうか? 不動産

地方の地元工務店が減りはじめてます。

田舎であっても全国規模のホームメーカーが新築することが増えました。

大手は新築件数を多く手掛けているので設計が洗練されています。

トライアンドエラーを繰り返して、多湿強風が吹く北国の冬でも設計を見直してきました。

しかし、それでも雪国の冬にトラブル発生があります。

除雪の問題です。

寒さに対応できても、大雪に住宅性能だけでは対応できません。

建ぺい率や容積率が守られていても、雪国には除雪の為に雪だめ用地が必要です。

  • 隣家の落雪
  • 狭い通路
  • 雪が吹き溜まる
  • 公的な除雪が入らない

など、降雪地では考えておくべきことが様々です。

除雪の雪をどこに置く?

除雪は雪をためておく場所を確保することが大事

雪が一気に降り積もった朝は、除雪しないと通勤通学ができません。

皆が除雪に励む光景は、雪国の冬の朝の日常です。

狭い土地だと除雪の雪を積み上げるにも限界があります。

仕方ないので市街地では高い雪壁になることもあります。

とにかく、物理的に雪捨て場が必要なのです。

空き土地は勝手に雪捨て場に

放置された空き地は雪捨て場にされることも…

毎冬、除雪しないで放置された土地は数年後、いつの間にか皆の排雪地にされます。

空き地はもちろん、空き家であっても管理したり住んでいないと排雪地にされます。

違法なのですが、河川や公園に勝手に雪を捨てる住民が多いのです。

コレは雪国あるあるです。

公道は毎日除雪されます。

そこに面した土地は、除雪された雪が積み上がっていきます。

除雪事業者も人なので使っていない土地があると、つい雪を寄せてしまうのです…。

賃貸ならどこまで借主負担か?

降雪地の不動産賃貸契約では、除雪の負担について約束するのが普通です。

ほぼ「除雪は借主負担とする…」趣旨の条項や特約とされます。

雪国での暮らしで賃貸物件を借りたら除雪を覚悟しておかなければなりません。

マンション等では管理会社が共用部分の除雪をしてくれたりします。

豪雪地では連日、雪が降り続いたりします。

貸主が除雪してくれる場合でも間に合わないことがあります。

「除雪は自分で…」と考えておいた方が良いでしょう。

駐車場の雪かきもお忘れなく

除雪は駐車場もお忘れなく

住居の除雪だけでなく駐車場の除雪も忘れてはいけません。

雪国ではクルマ通勤の方も多いでしょう。

朝の大雪で除雪が間に合わず遅刻することも考えられます。

車庫でも道路に出るのに除雪が必要です。

坂道だったり細道、曲道は、夏に問題なくても積雪時は違います。

駐車場の除雪も確認しましょう。

その道路、冬も通れるの?

冬も使える道路なのかよく確かめましょう。

雪が降り積もると物理的に通行が難しくなる道路もあります。

冬の道路は路肩に雪が残るので狭くなります。

冬も使える道路幅は?

法律上、「道幅が4m以上の道路に2m以上接した土地」でないと建築できません。

幅2mの私道は、豪雪地の冬ならほぼ使えません。

物理的に除雪スペースが無いので雪を踏み固めるしかなく、たちまち通行不可能になってしまいます。

そんなに降らない降雪地で、道路幅4mあっても車輌通行が難しいのが雪国の実情です。

冬は使わない道路も

私道だと「冬は除雪せず使わない」ということもあります。

近年は除雪経費削減のために農道などで除雪しない道路が増えてきました。

近くに幹線道路があり、通行量が少ない道路に見られます。

夏に見てるキレイな道路でも、冬期間は使えなかったりします。

港町などの古くに開発された土地は…

そもそも雪国に2mの私道は少ないです。

それでも古い街並みが残るところや港町では狭い道路が存在します。

生活道路として近隣で助け合って除雪して使っているのです。

自治体の除雪がない道路を冬も使われている場合は、近隣の取り決めや助け合いで成り立っていることがあります。

降雪だけじゃない落雪も

雪国は無落雪屋根でも雪庇ができる
雪庇の落雪に注意

狭い道路には屋根からの落雪に注意が必要です。

無落雪の屋根でも雪庇ができて落雪します。

落雪の雪は締まっていて密度が高く重いです。

氷もあったりして除雪は苦労します。

狭い道路に落雪すると危険ですし、すぐに通行できなくなります。

春にはどうなる?

未舗装の狭い道路では春を迎えると、水はけがよくないことが多いです。

側溝があるか排水性を確かめましょう。

舗装してないと泥地になって通行に支障があります。

また、融雪時の春こそ落雪の危険が高まり通行に注意です。

雪でできる豊富な水資源と雪国住民の絆

除雪を考えると雪国暮らしは過酷です。

しかし、古くから豪雪地帯に人々が住む理由があります。

「先祖代々住み続けているから…」だけではないのです。

米どころが多い豪雪地

豪雪地は米どころが多い

冬の大雪は春になると大量の雪解け水になります。

稲作には豊富な水が必要です。

古くから豪雪地帯に米どころが多いのは水資源が豊富だからです。

大雪は必要な時に水を使えるダムのような働きをします。

米だけでなく越冬野菜や発酵食品が多いのも特徴です。

歴史的に文明がはじまったのは大河周辺です。

水の確保が絶対条件でした。

気候変動で2040年頃には世界的に水不足になると言われてます。

干ばつに苦しむ地域が増える中で、豪雪地は希少な地域になるのかもしれません。

「お互いさま」の精神が残る

豪雪地では毎冬に災害に遭っているようなものです。

大雪には助け合いでのりきらないと難しいでしょう。

ボランティアで除雪や雪下ろしを積極的にやる人がいたりします。

近所仲が悪くても除雪には協力する不思議な関係の人もいます。

雪国では助け合いの精神が現代でも強い気がします。

住んでみないとわからないことも多いのが雪国住民の特徴かもしれません。

冬こそ雪国物件物色の絶好時期

雪国の不動産を見てまわるには冬がおすすめ
雪国の物件まわりは冬

北国の夏って必ず良く見えます。

涼しくて湿度が低く、夏場は天気が良い地域が多いのです。

雪国に住んだことがない方で、別荘や田舎暮らしの物件を探している方に提案です。

雪国の物件探しは冬にしましょう!

冬だけでまわり切れなければ春でもOKです。

春になると雪の影響で壊れた家屋、構造物などがよく見えるからです。

雪の弊害を認識しやすいのです。

物件詳細に書かれていないことがわかる

雪国では夏と冬の状況が一変します。

冬季の物件まわりは交通状況も体験できます。

電車やバスが遅れたり、欠航するのは冬の雪国の日常です。

お目当ての物件の降雪状況や近隣の除雪を見ることができます。

冬の現地訪問は面倒ですが、不動産物件詳細には記載されていないことも把握できます。

絶対、おすすめです。

助け合って冬をのりきる雪国の人々

豪雪地都市でもうまく冬を乗り切るには?

都市であっても雪国の暮らしは、助け合いで成り立っている面があります。

札幌などの大都市でも、一晩で30cm以上も降り積もることがあります。

住宅密集地では雪捨て場が限られてます。

道路除雪や屋根落雪のことで不満があろうと、お互い様精神で我慢し合って冬をのりきっているのです。

もし、雪国居住経験がない方が移住を考えているなら、冬の住宅街を散歩すると参考になることが多いと思います。

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